2001.03.10.(Sat)
   NPO評価見本市
      〜明日から評価を取り入れたいあなたのために〜

全体セッション(2)
「導入現場の苦悩」
土屋 真美子 (まちづくり情報センターかながわ )


インタビュアー 粉川 一郎 (コミュニティ・シンクタンク「評価みえ」)
中嶋 年規 (三重県政策評価推進課)


「なぜ、アリスセンター*1は評価を行ったのか?」
             〜評価導入の経緯と取り組みを伺う〜
 1988年に市民活動の情報交換の拠点としてNPOのサポートを目的に団体を設立した。当時は、各NPOサポートセンターはそれぞれの活動分野毎に分かれており、協力や役割分担ができていた。
 1995年の阪神淡路大震災以降、県内に神奈川県民活動サポートセンターを始めとする行政主導の分野を問わないサポートセンターが続々とでき、サービスの提供において競合が厳しくなった。
 民設民営のアリスセンターが、人員ならびに物質的資本に恵まれた公設公営のサポートセンターと同じミッションで競合することは不利であり、1999年の法人化をきっかけに役割の見直しを行い、定款に『課題解決を市民自らが担う自治型の市民社会形成をサポートする』『政策提言を行う』ことを盛り込み差別化を図った。
 しかし、実際には定款を具体化した効果的な事業ができないことから、2000年春、再度ミッションの見直しを図るために、本格的に評価の手法を取り入れ、理事やスタッフがワイルダー財団のワークシートを使い、アリスセンターの抱える問題点や強み・弱みなど現状把握に努めた。
 また、会員、元会員、アリスセンターとつながりのある人など700名にドラッカーの非営利手法を使い『団体の使命』『顧客』『成果』についてのアンケートを行った。
 その結果から、アリスセンターの持つ『強み』を活かした事業展開を検討し、今後は『ネットワークを活かした政策提言』『コンサルティングのできるサポートセンター』として改変していく予定である。
*1:アリスセンターとは、『まちづくり情報センターかながわ』の通称である。
「何のための評価か?」
          〜評価導入の目的と課題を伺う〜
 当初は、理事会も評価の目的が理解できず、「戦略を立てるために評価を導入する」ということで理事長を説得した。評価について誰も知る人もなく、専門家を入れることも頭になかった。
 NPOは評価にかける時間がないと言われるが、特にコストや時間をかけたつもりはない。
 導入の是非について理事会で議論して多少の時間がかかったが、手間のかかったのはアンケートくらいであった。理事会でかなり議論していたのでその分、他の事業ができたかもしれない(笑)
 結果的に評価を通じて理事会がまとまり、財政状況を把握し、自らの役割を自覚できたように思う。
「これからの評価」
   〜評価のブラッシュアップとこれから導入する人のために〜
 すでにアリスセンターでは「評価の意義」について共有されているので、最初から評価を取り入れていく土台が出来ている。
今までは自前でやってきて、お金がかかっていないが、スタッフが少ないため、今後については既製品をカスタマイズして取り入れたり、財務は専門家の意見を聞いてブラッシュアップしていくことも検討している。
評価のための事業や評価のための評価になってはいけない。
 最初から精緻なものを導入するより、事業に合わせて、サービス評価、政策評価など色々な要素ややり方を取り入れ、より実態にあったように進化していけばいいのではないか。

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